住み替えに便利?買い替えローン(ダブルローン)のメリット・デメリット

買い替えローン（ダブルローン）とは？

買い替えローン（ダブルローン）は、住宅ローンを2つ組むことです。 住み替えで今の住宅を売却し、新しい住宅を購入する場合、借り入れしているローンの残債が発生することがあります。

そのようなときに買い替えローン（ダブルローン）の利用が最適です。
今組んでいるローンの残債と、次に購入する住宅の購入資金、さらには住み替えに掛かる仲介手数料など、さまざまな費用を一括して借り入れることができます。

買い替えローン（ダブルローン）のメリット・デメリット

買い替えローン（ダブルローン）のメリットとデメリットについてご紹介します。

◆メリット
買い替えローン（ダブルローン）を利用するメリットとしては、住宅を売却してもローンが残る場合に、自己資金を用意することなく新しい住宅の購入を可能にする点です。
借り入れの条件は金融機関により異なりますが、安定した収入があること、ローンの延滞をしたことがない、などの条件が考えられます。これらの条件を満たし、金融機関の融資審査が通れば、買い替えローンを利用することができます。

◆デメリット
買い替えローン（ダブルローン）のデメリットとしては、売買スケジュールがタイトになることではないでしょうか。買い替えローン（ダブルローン）は、売買の決済日を同日にしなくてはならないため、新居探しにもあまり時間を掛けられません。

また、ローンの審査も通常より厳しくなる可能性があります。そのため、あまりに融資条件が厳しい場合には、自宅を売却してから新たに通常の住宅ローンを組んだほうがよいケースもあるのです。
したがって、住宅の査定額や実際の売却可能な金額を踏まえながら、信頼できる不動産会社に相談するとよいでしょう。

買い替えローン（ダブルローン）の利用上の注意点

買い替えローン（ダブルローン）は、住み替えに大変便利なシステムです。しかし、利用する際には注意しなければならないこともあります。

◆借入金額を増やしすぎないようにする
買い替えローン（ダブルローン）では、新規に取得する住宅の担保価値に合わせて、既存のローン額以上の借り入れができる場合があります。
ただし、万が一ローンの返済が難しくなってしまったときの不安を考慮すると、買い替えローン（ダブルローン）で組む金額を増やしすぎるのはリスクが高いでしょう。さらに、多額の残債があることで住宅を手放さざるを得ないケースも考えられます。

◆返済期間を延ばさないようにする
買い替えローン（ダブルローン）を利用して住み替えを考える方の多くが、30代～40代といわれています。 したがって、買い替えローン（ダブルローン）を組む際に返済期間を延ばしすぎてしまうと、老後の生活に負担が掛かるでしょう。
余裕のある生活を送るためにも、しっかりとした計画を立てることが大切です。

今回は、買い替えローン（ダブルローン）の特徴やメリット・デメリットについてご紹介しました。利用方法や条件によっては、住み替え時に役立つ便利なシステムです。

借入金額や返済期間についての計画を綿密に立てて、無理のないローンを組みましょう。

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監修者

大沼　春香（おおぬま　はるか）

宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。

最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。