
そこで今回は、家を高く売るにはメンテナンスとリフォームのどちらが得策か、それぞれのメリットやデメリットを交えつつお話します。
家を高く売るには?

家を高く売却するための第一歩は、何といっても「実績があって信頼できる不動産会社を見つけること」です。実績や信頼度については、過去の販売件数やそのエリアの不動産事情にどれだけ精通しているかがポイントです。担当者の知識や経験が豊富で、こちらの疑問にとことん付き合ってくれる会社を選びましょう。
さらに売却の条件や売却スケジュールなどこちらの希望をよく聞いてくれ、さまざまな提案をしてくれる担当者が理想です。査定額についても、その根拠について満足できるレベルまで教えてくれる会社がおすすめです。
信頼できる不動産会社を選ぶ他にも、家のメンテナンスやリフォームも選択肢に入ります。特に築年数の古い物件は、価格を下げてもなかなか売れない可能性があるため、一考の価値があります。
メンテナンスとリフォームの違い
メンテナンスとリフォームのどちらがおすすめか結論をご案内する前に、メンテナンスとリフォームの違いやメリット、デメリットについてご説明します。
◆メンテナンス
メンテナンスとは、壊れたり不具合が生じたりしている住宅の設備や備品などを元の状態に戻すようにするために修繕することです。
他にも汚れを取り除き、外観をきれいに保つ作業も含まれます。 メンテナンスのメリットはお金をあまり掛けずに家が美しくなる点にあります。反面、目新しさや魅力はリフォームより劣るのがデメリットといえますが、少なくとも家が清潔に見え、しっかりと管理されてきた物件であることがわかります。
家を売る際には、内覧に来てくれた方に「愛着をもって管理されてきた」ことが伝わることが重要なポイントです。
◆リフォーム
リフォームとは、住宅の設備や間取りなどを変更して新たな付加価値を与えることをいいます。例えば、食器洗浄機能つきのシステムキッチンを新調したり、和室をフローリングの洋室に変更したりする場合などがリフォームにあたります。
リフォームのメリットは、新しい設備や間取りによって「住宅が美しくなる」以外の付加価値をつけられる点にあります。イメージの大幅アップにつながる場合もあり、内覧でアピールポイントにもなるでしょう。その反面、大きなコストがかかってしまう点が最大のデメリットです。リフォームしたからといってかかった費用以上の金額で売却できるという保証はありませんので担当者とよく相談をして決めるようにしましょう。
メンテナンスとリフォーム、結局どちらが得策?

メンテナンスとリフォームのどちらが得策かは、売却する家の条件や状況などによるため、一概には断定できません。しかし、多くの場合はメンテナンス程度にとどめておくことをおすすめします。
なぜならば、リフォームの場合、どうしてもその規模からコストがかさんでしまい、そのコストを回収するために売却価格も割高になる傾向があるからです。 さらにリフォームの内容によっては、内覧者の好みに合わず、コストだけがかかって逆効果という結果になる場合もあります。特に住みながら売却ともなると、せっかくリフォームした箇所を汚さないように生活しなければならない為、精神的にも負荷がかかってしまいます。
家を高く売却するには、メンテナンス程度にとどめ、きれいにクリーニングを行う方が一般的には高く・早く売却できる可能性が高まるといえます。 つまり、仮にリフォームに300万円をかけるなら、その分安く売却価格を設定した方が、結果的に高く売れるということなのです。
家の売却を検討する際は、メンテナンス程度にとどめることをおすすめします。内覧者に「愛着をもって大切にされてきた家」だと伝える工夫を心がけたいところです。 もし、家の傷み具合によってリフォームする場合でも、対象範囲を絞るなどしてコストを抑えることをおすすめします。
【タグ】#理由別,#ポラス,#コラム,#不動産売却,#住替え,
監修者

大沼 春香(おおぬま はるか)
宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。
最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。