
また、マンション売却時に必要となる費用や、高く売るコツ、マンション売却における注意点もご紹介していきます。
目次
葛飾区のマンション売却相場
ここ10年、日本のマンション価格は約50%も上昇しています。これは、戸建や住宅地などの不動産には見られず、マンションのみです。ということは、マンション売却は、今が有利であることが伺えます。このことをふまえて、葛飾区のマンション売却の相場を見ていきましょう。
葛飾区のマンション売却価格の推移
2019年の葛飾区の中古マンション平均㎡単価は、48.6万円です。これは、2015年以降上昇傾向にあります。 2015年から上昇傾向にある理由は、アベノミクスや東京オリンピック・パラリンピック開催決定により、景気が上向いたからでしょう。都内での売却相場について
2019年の首都圏年間平均㎡単価は、過去20年で最も高い数字となっています。23区で見てみると、葛飾区の中古マンション相場は23区中22位です。23区内では下位ですが、神奈川県、埼玉県、千葉県と比べると、葛飾区の水準は高くなっています。売却相場は、葛飾区のなかの地域、物件の広さ、築年数によっても変わります。小菅駅周辺に位置する「小菅」や、堀切菖蒲園駅周辺に位置する「堀切」といった、駅が近い地域は相場が高くなっているのがポイントです。
マンションの売却相場を調べる方法
マンションの売却相場は、2種類のサイトを使って調べることができます。 一つ目は、大手不動産広告サイトです。同じ地域、広さや築年数、最寄りの駅までの所要時間など、似た物件を検索して、売り出し価格をチェックしてみてください。もう一つは、取引事例確認サイトです。取引事例確認サイトには、「REINS Market Information(レインズ・マーケットインフォメーション)」「不動産情報ライブラリ」があります。これらのサイトでは、実際の取引に基づく成約価格が公表されています。
葛飾区の売出しマンションの特徴
葛飾区で売り出されているマンションには、3つの特徴があります。見てみましょう。
特徴1:築20年以上の築古物件が多い
葛飾区は、下町と呼ばれる場所で、築年数の古い建物が多い地域です。これは、マンションも同様で、葛飾区においては20年以上の物件が多くなっています。そのため、葛飾区は都内でも比較的築古物件の取引が多いのが特徴です。特徴2:60㎡以上の広いマンションが多い
都内の相場の高い区にある60㎡以上の物件の取引は、2、3割程度です。ということは、それよりも狭い物件のほうが取引が多いということになります。一方、葛飾区は、60㎡以上の物件の取引は約5割です。よって、葛飾区の売り出しマンションは、60㎡以上の広いマンションが多いということがわかります。特徴3:都内でも比較的相場が安い
葛飾区は都内のなかでも比較的相場が安いのが特徴といえます。よって、リーズナブルな価格で取引がしやすくなっていると見込まれます。葛飾区のマンション売却における売り時
マンションを売却する際には、「いつが売り時なのか」が知りたいでしょう。そこで、売り時を判断する要素を解説していきましょう。
要素1:コロナの影響
新型コロナウイルスの影響により、景気の低迷が続いていますが、不動産業界ではリモートワークなど居住地の多様化が進み、足立区や葛飾区など、都心部からやや距離をとったエリアに広めの住まいを求める動きが顕在化しています。中古マンションの需要も高まってきています。要素2:オリンピック
オリンピック・パラリンピックが2020年に東京で開催されることが決まったのは、2013年。それにより、不動産相場は2013年以降上昇を続けてきました。直近の2019年のマンションの年間平均㎡単価は、過去20年でもっとも高くなっています。 比較的高い相場である今が売り時といえるでしょう。葛飾区のマンション売却に必要な費用・税金
マンション売却には、出ていく費用・税金と戻ってくるお金があります。どのような費用がかかり、戻ってくるのか、見ていきましょう。
必ずかかる費用
印紙代(印紙税)と仲介手数料は、必ずかかる費用です。 印紙税とは、売買契約書などの文書を作成した際に課税される税金のことです。契約書に収入印紙を貼ることで納めます。印紙税の額は、物件の売却価格(契約書に記載される金額)によって異なり、以下のようになります。記載金額 印紙税
1万円未満のもの 非課税
1万円以上10万円以下 200円
10万円超50万円以下 400円
50万円超100万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 10,000円
1000万円超5,000万円以下 20,000円
5,000万円超1億円以下 60,000円
1億円超5億円以下 100,000円
5億円超10億円以下 200,000円
10億超50億円以下 400,000円
50億円超 600,000円
金額の記載のないもの 200円
仲介手数料とは、売却が成立したときに不動産会社に支払う報酬のことです。仲介手数料は、法律によって上限額が決められており、取引額によって、報酬の上限は変わります。なお、仲介手数料は以下の計算方法で算出できます。
法律が定める仲介手数料の上限額
取引額:報酬の上限額(税抜)
200万円以下:取引額×5%
200万円超~400万円以下:取引額×4%+2万円
400万円超:取引額×3%+6万円
仲介手数料は、ほとんどの不動産会社が上限額を設定しています。ごくまれに安くしてもらえることもあるようです。
状況によりかかる費用
少しでも高値で売却しやすくするためや、売主の事情によってかかる費用もあります。それは、以下のとおりです。・クリーニング費用
・リフォーム費用
・広告費(別途広告を依頼した場合)
・抵当権抹消登記費用
・住宅ローンの一括繰り上げ返済の手数料
・譲渡所得税
・住民税
・引越し費用
戻ってくる可能性のある費用
マンション売却によって、戻ってくる可能性のある費用もあります。それは、以下のとおりです。・管理費
・修繕積立金
・駐車場使用料などの精算金
・固定資産税
・都市計画税の精算金
・火災保険料の返戻金
・住宅ローン保証料の返戻金
・所得税
葛飾区のマンションを高く売るコツ

マンションを売却するなら、高く売りたいと誰しも思うことでしょう。ここでは、マンションを高く売るコツをご紹介します。
コツ1:余裕を持った売り出し期間を設定する
マンション売却には、時間に余裕をもつことが大切です。早く売りたいからといって焦って価格を安く設定してしまうと、損をしてしまいます。また、購入希望者に価格交渉を持ちかけられた際にも、時間がなければほかの買主を見つける余裕もなく、値下げに応じなければならなくなるケースもあります。 マンション売却には、平均で4ヶ月かかるといわれています。最低でもこれくらいの期間を確保するようにしましょう。コツ2:売り出し価格を交渉する
売り出し価格は、売主側の希望する価格のことです。売り出すマンションの査定価格と、売主の希望売却価格をすり合わせた上で、設定されます。不動産会社に売り出し価格を伝えるときには、相場よりも1割程度高い価格を伝えるようにしてください。そうすることで、どうしても欲しいという購入希望者がいれば、その価格でも売れる可能性があります。また、値引き交渉されたとしても、相場で売れる可能性も高くなります。 少しでも高くマンションを売却するには、売り出し価格の交渉をしっかりと行うことが重要です。
葛飾区のマンション売却における注意点
ここでは、マンション売却の際に、注意したい点をお伝えします。
注意点1:複数の業者に査定を依頼する
マンション売却を決めたら、まずマンション売却価格査定を行います。査定は、不動産会社にしてもらいますが、その際複数の業者に査定を依頼しましょう。 業者によっては、査定額が大きく違ってきます。複数の業者に依頼すれば、適正な相場をつかめますし、各業者の対応の違いなども把握することが可能です。注意点2:高額すぎる査定には要注意
ほかの業者よりも極端に高額な査定額を提示してくる業者には注意が必要です。そういった業者は、専任媒介契約を取るためだったり、対象物件のエリアでの取引経験が少ない可能性があります。損をしないためにも、複数の業者に査定を依頼し、自分自身でも相場を調べるようにすることをおすすめします。葛飾区のマンション成約状況
最後に、葛飾区のマンション成約状況について、ご紹介しましょう。
葛飾区で中古マンションを買った人の前の住宅は?
葛飾区で中古マンションを購入した人の前の住宅は、賃貸マンションや賃貸アパートが多くみられます。購入のきっかけは、家族が増える、子供が大きくなる、転勤といったライフスタイルの変化が多いようです。葛飾区のマンションは今が売り時
葛飾区のマンション売却は、比較的高い相場である今が売り時といえます。この記事で解説したコツや注意点などを考慮し、マンション売却を検討してみてはいかがでしょうか。
監修者

大沼 春香(おおぬま はるか)
宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。
最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。