
不動産を売る場合、仲介をしてもらい、買い手が見つかった時点で売買が成立となるケースが一般的ですが、不動産買取保証がある場合、万が一不動産が売れなかった場合でも不動産を買取ってもらえるサービスのことを言います。
今回は、この不動産買取保証についてご紹介します。
不動産の買取保証とは
不動産を売却する際、不動産仲介会社を通して売却依頼を行い、購入したい相手が見つかった時点で売買が成立する方法が一般的です。
しかし、いつまで経っても買い手が見つからず、売れるかどうか不安に感じている方も多いようです。
そこで買取保証と呼ばれるサービスを実施している業者があり、一定の期間だけ売りに出し、それでも買い手が見つからない場合は、不動産会社があらかじめ設定した価格で買取ってもらうことができます。
売りたい期限が迫っているにもかかわらず、売れずに不動産を現金化できないリスクを回避できます。
買取保証を利用するメリット・デメリット
買取保証を利用するメリットとしては、売れなかった際のリスクをなくすことが挙げられます。
例えばすでに新しい住まいを見つけて、引っ越しや売却スケジュールが決まっている際などに有効です。
また、いきなり買取を依頼してしまうと、価格面で満足がいかない場合もあります。
最初は売りに出すことで、少しでも高く売ることができますし、仮に売れなかったとしても、最終的には買取を行ってもらえますので、お金のプランを計算する際も計画を立てやすくなります。
しかし、売り出した価格で買取ってもらえるかと言えば、実はそうではありません。
買取では売りの相場よりも低い価格で買取している場合が多いので、買取金額の低さがデメリットと言えます。
もちろん買取保証ではあらかじめ買取ってもらえる金額を決めますので、金額に納得した上で買取保証を利用するようにしてください。
買取保証は転勤や次に購入する物件が決まっており、一定期間内に不動産を売却したい方向けと言えるでしょう。
買取保証を利用する注意点
上記でも少し触れましたが、実際に売りに出す金額と、買取ってもらえる金額は同じではありません。
物件の状態などにもよりますが、売り相場の60~80%程度の金額になる場合が多くなります。
しかし、仲介手数料が不要であったり、契約不適合責任が免除されるなど、一定のメリットは期待できます。
また、買取保証制度では長期間売りに出すということが難しく、売りに出せる期間は最長3カ月程度となっている場合が多くなっています。
更新する場合は再度査定を受けて、買取保証金額を設定し直す必要がありますが、一般的には建物はどんどん古くなってきますので、買取金額は減少します。
このように買取保証制度は、今すぐではないものの、あらかじめ売却スケジュールが決まっている方向けのサービスと言えます。
最初は高価買取を期待して売りに出し、万が一の際にも買取ってもらえるのが魅力と言えるでしょう。
上記を参考にメリットとデメリットをよく理解し、賢く買取保証制度を利用してみてはいかがでしょうか。
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監修者

大沼 春香(おおぬま はるか)
宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。
最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。