ポラスの不動産売却 ポラスの不動産売却

ポラスの仲介

家を売る際の基本まとめ!手順や注意点、高く早く売るためのコツも

家を売る際には、なるべく高く売りたいと考える人が多いでしょう。そんな人は、不動産に関しての知識をある程度有しておく必要があります。そうすることで、信頼できる不動産会社に巡り合える確率が高まり、不動産売却も成功しやすくなります。

家を売るときの基本について、この記事で確認していきましょう。

目次

家を売ったほうがいい時ってどんな時?

家を売却する前に、今本当に家を売るべきなのかを考えましょう。家を売ることにはメリットもありますが、デメリットもあります。家を売るべきときについて確認をしていきましょう。
 

子供の独立

子供が独立すると、子供部屋などが必要なくなります。無駄に広々とした家だと、掃除などが大変なので家を売って住み替えるのはおすすめです。
 

転勤

転勤によって生活圏を変える場合は、家を売る必要があります。
 

ローンが苦しい

ローンが苦しい場合は、家を売ることでその負担がなくなることがあります。しかし、場合によっては売却ができない可能性もあるので注意が必要です。
 

家を使わなくなった

親だけが暮らしていた家において、親が死別した場合は家そのものが不要になります。空き家のままにしておくと、無駄な税金が発生してしまいます。家を売却して出費を抑えましょう。

家を売る4つの方法

家を売る際の代表的な方法は「仲介」と「買取」です。ほとんどの人がこの2つの方法を選ぶでしょう。
そのほかに「個人売買」「任意売却」という方法もあります。
 

方法① 仲介

家を売る際に、多くの人が選ぶ、最も一般的な方法が「仲介」でしょう。仲介では、不動産会社が売主と買主の間に入り、さまざまな交渉や手続きを行って売買契約を成立させます。
売主から見ると、不動産会社は売主に代わって売却する家の販売活動を行い、買主を見つけます。家の情報をWebサイトに掲載したり、付近にチラシを撒くなどして、買主となる人を探します。

買主の候補が複数見つかった場合は、一番高い購入希望価格を提示した人を選ぶことができるので、売却期間に余裕があり、少しでも高い価格で家を売りたい人には最適な方法といえます。
売買が成立した場合は仲介手数料として、売却額の3%〜5%(売買価格によって異なる)を支払う必要があります。
 

方法② 買取

急な転勤などで、家を早く売りたい際におすすめの方法が「買取」です。不動産会社に販売を依頼する仲介とは違い、不動産会社が直接、家を買い取ります。販売活動の準備を行ったり、買主を探す手間がないため、早ければ数週間程度で家を売却することが可能です。仲介手数料も必要ありません。

ただし、買取は仲介と違って、買い取った不動産会社がその後、清掃や必要に応じてリフォームを行い、自らリスクを背負って販売することになるため、買取価格は仲介での売却に比べると70%〜80%程度と低くなってしまいます。

一定期間は仲介で販売を行い、売れなかった場合は買取を行うという買取保証をうたっている不動産会社もあります。いずれにせよ、高く売ることよりも、早く売ることを重視する場合におすすめの方法です。
 

方法③ 個人売買

「仲介」「買取」と比べると、きわめてマイナーな方法になりますが、不動産会社を使わずに個人間で直接、家の売買を行う「個人売買」も可能です。
不動産の売買を仲介する場合には、宅地建物取引士(宅建士)の資格が必要になりますが、個人同士が直接やりとりする場合、資格などは必要ありません。また個人売買なら、仲介手数料や消費税がかからないというメリットもあります。

仲介手数料は、売買価格が400万円超の場合「売買価格✕3%+6万円+消費税」となります。例えば、売買価格が1000万円だとすると、36万円+消費税。個人売買なら、この金額が不要になります。
ただし、個人売買は、不動産会社の「仲介」なら、事前にきめ細かく対応しておくようなことを見落としてしまい、後々トラブルが発生する可能性があります。個人売買はまずメリット・デメリットを十分に理解することが不可欠です。
 

方法④ 任意売却

任意売却(任売)は、住宅ローンが返済できなくなった際に、金融機関の同意を得て、家を売却する方法です。
住宅ローンが返済できなくなり、返済の滞納が続くと、金融機関は住宅ローンを組んだ際に設定した「抵当権」をもとに家を強制的に競売にかけてローンを回収します。

売却しても残ったローンは、もちろん返済していかなければなりません。競売はローンの借り手が引っ越しを拒んだり、不要な荷物をそのまま残していくなどのトラブルの可能性があるため、売却価格は市場価格よりも低くなります。

一方、任意売買は金融機関の同意のもとで、借り手が売却を進めるため、トラブルの可能性は小さくなります。借り手にとっても売却価格が高くなれば、ローンの残債は少なくなるというメリットがあります。

不動産売却の手順

不動産売却は、家を売ろうと思ってすぐにできるわけではありません。ある程度の準備と時間が必要なので、早めに行動するようにしましょう。
家を売る場合の手順を大きく分けると、「売り出し前」「売り出し中」「売り出し後」の3プロセスに分けることができます。それぞれの段階でどのようなことを行っていくのか見ていきましょう。
 

相場を調べる

まず近隣の不動産の相場を調べましょう。
どのような条件(広さ・築年数など)の不動産がどれくらいの価格で販売されているのかを把握しておくと、その後の査定や売り出し価格の決定などをスムーズに進めることができます。

不動産の相場は不動産情報サイトや不動産会社のWebサイトで調べることができます。新聞の折り込みチラシも近隣の不動産情報の有益な情報源になります。
 

査定依頼

不動産会社に査定依頼を行います。査定の正当性を判断するために、なるべく複数社に依頼をしましょう。実際に家に訪問してもらい、厳密な査定を行う場合は、1ヶ月程度の時間を必要とします。
 

売り出し価格を決める

査定額を元にして、売り出す価格を決めます。売り出し価格を決めるのは売主なので、さほど時間はかかりません。
 

不動産会社選び・仲介契約

不動産売却を行う不動産会社を選びます。多くの場合は、訪問査定を依頼した不動産会社に依頼をします。これもさほど時間はかかりません。査定依頼から不動産会社を選ぶまでは、おおよそ1~2カ月程度の期間で完了します。
 

内覧対応や販促などの売却活動

家を売るためには、不動産会社のウェブサイトに情報を載せたり、チラシなどの広告を打ったりして、販売活動を行います。

その販売活動の前の段階にあたるのが、「売り出し前」の工程です。具体的には、「家を売ろう」と考えて、査定でどのくらいの金額で家が売れるか把握し、売却活を動を依頼する不動産会社を決定する段階です。
査定では、売却を考えている不動産の情報だけで行う簡易的な「机上査定」の場合、短時間で査定額を知ることができます。

しかし査定の精度が高く、現地調査を伴う訪問査定では、登記済証・登記識別情報などの物件に関する書類が必要となります。後述の「家を売る際に必要な書類」で紹介する書類は、すべて揃えるには時間がかかるものもありますが、これらも売り出し前の段階で準備を始めるといいでしょう。

また、この査定を複数の不動産会社に依頼することで、その査定額や担当者のやりとりのしやすさ、信頼度などを考慮して、依頼する不動産会社をどこにするか考えていくことをおすすめします。

売却を依頼する不動産会社が決まったら、その不動産会社と媒介契約を結びます。 依頼する不動産会社と媒介契約を結び、実際の売却活動を行う段階が、「売り出し中」のプロセスです。まず査定額をもとに、売主自身が売り出し価格を決定します。

売り出し価格をいくらにするのか、最終的な判断は売主が行うことになりますが、周辺地域の相場やそのときの市場の動向など、不動産会社からアドバイスを仰ぎながら、決定しましょう。
売り出し価格が高すぎると、なかなか売れないし、安すぎると本当ならもう少し高く売れたはずなのに損をしてしまいます。つまり、そのときの適正な価格で売り出すことが大切です。

また、物件に対する問い合わせなどの状況に応じて、売り出し価格を下げる変更を加えてもいいかもしれません。この売り出し価格が、家の売却期間に大きく影響すると思っていて間違いありません。 売却活動は通常不動産会社に任せ、不動産会社のウェブサイトに掲載したり、周辺地域のチラシを当館したりします。

ただ、不動産会社がきちんと売却活動を行っているか、定期的に連絡を入れて、状況を確認することが大切です。 物件に興味を持つ人が現れたら、物件の紹介や内覧の対応など、不動産会社がすべて行います。内覧の際は、物件の内部をきれいに掃除するなど、売主自身ができることがありますから、内覧時の印象を上げるように心がけましょう
売却活動を通して購入希望者が現れたら、不動産会社が売却条件や売却価格の相談に対応します。売主と買主の両者が、条件面でも金額面でも納得すれば、売買契約を結ぶプロセスに進みます。この売買契約の締結から物件の引き渡しまでが、最終段階である「売り出し後」になります。 売買契約書の作成は不動産会社が行います。

売主と買主、不動産会社の担当者が一堂に集まり、契約書の締結の作業を行います。その後は、購入代金や不動産会社への仲介手数料の支払い、各種経費の清算などが行われ、家の名義の変更を行い、物件の引き渡しとなります。

ここまで「売り出し前」から「売り出し後」まで、だいたい5か月~6か月ほどかかることになります。もちろん「売り出し中」の期間が短縮できたり、逆に長くなったりすれば、売却に必要な期間は変わってきますが、おおよそ半年程度を見込んでいた方がいいでしょう。
 

売買契約の締結

買主が見つかり、購入の意思を確認したら、いよいよ売買契約を締結します。売買契約は売主と買主、仲介した不動産会社が集まって行います。売買契約の締結は、不動産売却の最終段階といえます。わからないこと、不明点などがあれば事前に不動産会社に確認しておきます。
 

決済・引き渡し・確定申告

実際にお金を受け取り、物件を引き渡します。その後、確定申告を行う必要があります。確定申告は年度末にしか行われないので、不動産の売却時期によってはかなり期間が空いてしまう可能性があります。
確定申告自体は書類を記入するだけなので、数日で完了しますが、慣れていないと難しいので1カ月はかかると考えたほうがいいでしょう。

不動産売却にかかる期間

「不動産売却の手順」で見てきたように、家を売るにはいくつもの手順がかかります。そのため、家を売るためには、おおむね3ヶ月〜6ヶ月程度の期間が必要になります。

売却にかかる期間は、大きく分けると、

・相場を調べて査定を依頼し、不動産会社を選んで、媒介契約を締結するまでに数週間〜1ヶ月
・売却活動を行い、買い手を見つけて、売買契約を締結するまでに3ヶ月〜6ヶ月
・引き渡し後、決済までに1ヶ月

がひとつの目安になります。
マンションか一戸建てかといった物件の種類によっても売却に必要な期間が違ってきます。一般的にはマンションの方が早い売却が可能で約4ヶ月程度。一戸建ては6ヶ月から8ヶ月程度を考えておくとよいでしょう。

不動産会社に依頼する際の探し方

不動産は大切な資産であり、取引額は高額になります。
そんな大切な不動産を納得できる価格で売却するまで、導いてくれるのが不動産会社です。しかも不動産の売却に関わるすべての活動を行うことになるので、不動産会社選びはとても需要な工程なのです。

そこで、不動産会社に依頼する際、どんなポイントで探したらいいか確認しましょう。
 

不動産会社に依頼する前に知っておきたい「仲介」と「買取」の違い

家を売るとき、不動産会社が「仲介」する場合と、「買取」する場合があります。
「仲介」は、文字通り売買の際に売主と買主の間を仲介して、契約を成立する役割があります。急いで売る必要がなく、できるだけ高い価格で売却することを優先したい場合は、少しでも高い価格で購入する買い手を見つけることが求められ、それを不動産会社が行います。

一方「買取」は、最初に不動産会社が売主から不動産を買い取り、それをリフォームや建て替えを行ったのち、再販します。買取の場合は仲介手数料が発生せず、早く売りたい場合にメリットが大きい方法です。
不動産売買の仲介手数料は、売却価格によりますが、数十万円~100万円以上になることもあり、決して無視できる金額ではありません。

また、売却した不動産に欠陥があった場合、売主が責任を負う「契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)」が生じますが、不動産会社が買取する場合はこの瑕疵担保責任が免除されるメリットもあります。
さらに、「仲介」による売却とは異なり、「仲介」では物件を売り出すことがありませんから、周囲に売却することを知られたくない場合にも適している方法です。
「仲介」か「買取」か、どちらが向いているか検討するといいでしょう。
 

査定額の根拠に注目しよう

不動産会社を選ぶときに、一番注目するところは査定額かもしれません。しかし査定額が高い・安いという基準ではなく、どのような基準でその査定額が算出されたのか、その根拠についてよく聞くことをおすすめします。

立地や物件の状態、周辺相場などの諸条件から査定額を算出していますが、各不動産会社ごとにそれぞれの判断基準があるはずです。
そのような査定の根拠について説明を求め、納得のいく回答を得られるかが、不動産会社選びのひとつの基準になります。ひどいケースでは、売却を依頼してほしいためだけに、根拠もなく高額の査定額を提示する可能性があります。
ですから「査定額が高いから」という単純な理由で、不動産会社を選ぶのは危険でしょう。
 

販売実績を確認しよう

不動産会社と言っても、不動産の売買と賃貸、物件管理など、行う業務には幅があります。そして各不動産会社ごとに、得意な分野や力を入れている分野があります。
そのため家を売る際に依頼する不動産会社には、不動産の売却を得意とする不動産会社を選ぶべきです。それぞれの不動産会社の得意分野を判断するためには、会社のウェブサイトの販売実績を確認してみましょう。

自分が売ろうとしている家と同じような地域、同じような条件の物件を多く扱っているなら、その不動産会社に依頼してもいいかもしれません。 また不動産会社が掲出する免許番号をチェックする方法もあります。免許番号は「埼玉県知事(12)第111111号」などのように表示されていますが、「埼玉県知事(12)」の( )内の数字に着目してみましょう。この数字は免許の更新回数であり、数字が大きいほど営業年数が長い不動産会社と判断することができます。

また、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」は、行政処分を受けた不動産会社を検索できます。このサイトを利用して、過去に宅地建物取引業法に違反したことがないか、不動産会社の信用度をチェックするのもいいでしょう。

国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/index.html
 

営業マンの質もチェックしよう

不動産会社に依頼すると、担当の営業マンがつくことになるでしょう。売却活動のさまざまなやりとりで、この担当者と常に連絡を取り合うこととなります。ですから、この担当営業マンの人柄を気に入るか、信頼できる人物か、ということも大切なポイントになるでしょう。

人間同士の付き合いですから、その人と馬が合うかどうか、わからないことがあっても気軽に質問できる相手かどうか、考えてみましょう。もちろん営業マンの不動産関連の知識や経験も重要になるかもしれませんが、売主に対して親身になって話や要望を聞いてくれるか、誠実に対応してくれる人物かどうかも、チェックしましょう。
 

複数の不動産会社への査定依頼をしよう

査定依頼は、複数社に依頼するうようにご紹介しましたが、これは不動産会社を決める点でもとても大切です。複数の不動産会社に依頼することで、査定額に違いが出てきたり、査定額の説明やその後のやりとりにも差が見えてくる可能性が高いです。

その際、全国展開するような大手不動産業者と、地元で営業している地元密着型の不動産業者も織り交ぜて査定を依頼してみましょう。大手不動産会社はネームバリューがあるため、売却活動が活発に行われると期待できますし、幅広い地域から購入希望者を探すことが可能になります。
しかし大手不動産会社は、多くの物件を抱えているため、売りにくい物件は後回しにされたり、さまざまな条件で融通が効かなかったりする可能性が考えられます。

逆に地域密着型の不動産会社は、その地域の不動産情報に熟知している強みがありますが、情報や顧客量を比較すると大手より劣る点があります。これらの特徴を理解した上で、ぜひ一括査定などを利用して、査定結果から不動産会社について検討してみましょう。

家を売る際にかかる費用や税金は?

家を売る際には、諸費用と税金がかかります。税金に関しては、家を売って得たお金で支払うことができるのですが、諸費用に関しては売却前に必要になることもあるので、あらかじめ用意しておかなくてはいけません。
まずは家の売却にはどのような費用がかかるのか一覧で確認。それぞれの費用の目安の金額について把握しておきましょう。

売却時にかかる費用一覧

家を売るときにかかる費用には、次のような内容があります。それぞれの目安の金額についてもチェックしましょう。

・仲介手数料
売却の仲介を依頼した不動産会社には、仲介手数料を支払います。仲介手数料は、次の計算式で算出します。

仲介手数料=売却額×3% + 6万円
※例えば、3,000万円で売却した場合は、3,000万円×3%+6万円=96万円 となります。

・司法書士への費用
家を売却すると、その不動産の所有者を変更する登記を行わなければなりません。そして登記に関する手続きは、司法書士に依頼するのが一般的で、司法書士への費用が発生します。目安となる金額は、3万円前後でしょう。

・登録免許税
住宅ローンを組んで家を購入した場合、その不動産には抵当権が設定されています。しかしこの抵当権を抹消しないと家の売却はできないため、売主が抵当権を抹消する登記を行う必要があります。このときにかかるのが、登録免許税で数千円程度です。

・印紙税
売買契約書に添付して納税する税金です。印紙税の金額は、売買契約の金額により設定されています。契約金額が500万円を超え1,000万円以下なら1万円、1,000万円を超え5,000万円以下なら2万円、 5,000万円を超え1億円以下なら6万円です。

・譲渡所得税・住民税
家を売却して利益が出た場合、その譲渡益に対して税金が発生します。税率は所有期間により異なりますが、譲渡所得の約14.21~39.63%です。

・リフォーム・クリーニング費用
売却前に家をリフォーム、クリーニングする場合は、その費用がかかります。リフォーム費用は内容や規模によりさまざまですが、最低でも10万円程度はかかるでしょう。クリーニング費用の目安は、数万円程度~でしょう。

家を売る際に必要な書類

家を売る際には、いくつかの書類が必要になります。不動産会社に相談をする前に用意しておきましょう。
 

登記事項証明書

不動産の登記事項を証明するために必要な勝利です。法務局に申請すれば取得できます。また、登記簿謄本でも証明内容は同じなので問題ありません。
 

売買契約書

物件を購入するときに、以前の所有者との間で交わした契約書です。
 

重要事項説明書

物件を購入したときに受け取る書類です。物件の内容や取引条件、告知事項などが記されています。
 

登記済権利書 または登記識別情報

登記名義人がその物件の所有者であることを証明するために必要です。法務局が登記名義人に対して交付します。
 

土地測量図・境界確認書

どこまでが自分の土地なのかを証明するために必要です。
 

物件の図面・設備仕様書

間取りや設備の状況を確認するために必要です。
 

建築確認済証、および、検査済証

一戸建てを売却する場合は、建築基準法を満たしているかを確認するために、これらの書類が必要です。
 

建築設計図書、工事記録書

どのように設計されたか、どのような工事が行われたかを確認するために必要です。
 

耐震診断報告書、アスベスト使用調査報告書

新耐震基準が導入される前の中古物件において、耐震診断を受けている場合は、その報告書を提出します。アスベストに関しても同様で、調査を受けている場合は提出しましょう。

家の売却相場について

築年数が長いほど、家の売却相場は下がっていきます。特に、築20~25年の一戸建ては価値が急激に下がっており、中には土地のみの価格でしか取引されない事例も多いです。家を売るつもりなら、なるべく早くしましょう。

また、不動産の価値は年々上昇しつつありますが、一戸建てに関しては大きな変化がありません。これから先も大きく変動することはないと思われるので、築年数によって価値が落ちる前に売却を行いましょう。

家の査定の仕組みを知ろう

家を売る際は、家の査定がどのように行われているのか、どのようなポイントに気を付ければいいのかについて知っておきましょう。
 

家の査定の種類

家の査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。 机上査定は、家に関する書類やデータのみで査定を行う方法で、非常に簡易的です。時間もかからないので、複数社に依頼をするときに向いている方法です。

訪問査定は、実際に家に不動産会社が訪れて査定を行う方法です。売却をするのならば、必ずこちらの査定を行わなくてはいけません。時間はかかりますが、査定の精度は高いです。 机上査定を依頼し、信頼できそうな不動産会社には訪問査定を依頼するという流れが一般的です。
 

査定で見られるポイント

家の査定では建物、敷地、周辺環境の3つのポイントについて確認されます。
建物に関して見られるポイントはこちらです。

・築年数
・構造
・外装
・内装
・設備
・日当たり
・眺望
・駐車スペース

敷地に関して見られるポイントはこちらです。

・敷地の形状
・道路との接し方
・水はけ
・用途地域

周辺環境について見られるポイントはこちらです。

・駅距離
・周辺施設
・治安

不動産会社によってどの要素をどれくらい重く見るかは異なります。
 

査定での評価を上げるには?

築年数などどうしようもない要素に関しては、諦めるしかありません。
しかし、訪問査定のときの印象をよくすることで、査定額を上げることはできます。庭の草やゴミはきちんときれいにしておきましょう。内装に関しても掃除を行い、余分なものは処分しましょう。
そして、訪問査定はなるべく日中に行うようにしましょう。そうすることで、日当たりなどをよく見せることができます。

【段階別】家を売る際の注意点

家を売る際の注意点を「家を売る前」「販売活動中」「家を売った後」の3つの段階別に見ていきましょう。
 

注意点① 家を売る前

家を売る前の段階での注意点は、すでに紹介した「不動産売却の手順」に当てはめると、「不動産会社選び・仲介契約」になります。
家を売る際には、まず、どれくらいの価格で売れそうかを不動産会社に査定してもらいますが、査定は複数の不動産会社に依頼するようにしてください。そして、査定についてのやり取り、査定結果の説明や根拠、さらには担当者との相性などから売却を依頼する不動産会社を選びます。

不動産会社を選んだ後は、販売活動や契約の仲介に関する媒介契約を結びます。媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。それぞれメリット・デメリットがありますので、不動産会社からよく説明を聞き、納得のできる媒介契約を選ぶようにします。
 

注意点② 販売活動中

販売活動は不動産会社が行いますが、売主が直接関わる大切なプロセスがあります。「内覧」です。
購入希望者が実際に家の様子を確認に訪れる内覧は、販売活動のメインイベントでもあり、売主にとっては販売活動中の最大の注意点となります。玄関や各部屋はもちろん、キッチン、トイレ、バスルームなどの水まわりは特に清潔にしておきましょう。

一戸建ての場合は、家のまわりを片付けておくことも忘れないようにします。住んでいる人はなかなか気づきにくい「ニオイ」にも気をつけてください。また購入希望者は売主がどのような人物かも見ています。質問された時には真摯に対応するようにします。

買主が決まると、不動産会社は売買契約書を作成します。販売活動中のもう1つの注意点が、売買契約書の確認です。売買契約書には、売却価格や引渡し日程、さらには売主と買主との間の細かな取り決めが書いてあります。契約を交わす前に詳細にチェックしましょう。
 

注意点③ 家を売った後

家を売った後、引き渡しの前までに売主は、住宅ローンを完済し、売買契約書に記された細かい取り決め(設備の修理や撤去など)を済ませておかなければなりません。隣家との境界線も確認しておきましょう。引き渡し後にトラブルがあると、違約金を請求されることがあります。

また引き渡しでは、鍵の受領書、物件の引渡確認書、固定資産税・都市計画税納税通知書、設備の取扱説明書や保証書など、さまざまな資料が必要になります。事前に抜けのないよう準備し、後々トラブルにつながらないようにします。

確定申告もあります。売却益が出た場合は譲渡所得税を納めなければなりません。利益が出なかった場合は確定申告の義務はありませんが、税金の控除や還付金を受け取れる可能性があります。利益が出た時も、出なかった時も、確定申告を行うようにしましょう。

【状況別】家を売る際の注意点

家を売る際は、必ずしも売却に向いている、好条件な物件ばかりではありません。難しい条件の家を売る際の注意点を状況別に見ていきましょう。
 

注意点① 住宅ローン返済中

住宅ローンを返済中の家を売る際は、引き渡しのタイミングで住宅ローンの残債を一括で返済します。逆にいえば、住宅ローンを完済できなければ、家を売ることはできません。住宅ローンを返済している間は、金融機関が「抵当権」を設定しているためです。
ローンの残債をしっかり確認しておかないと、販売活動を進めても売買が完了できないことになってしまいます。住宅ローンを返済中の家を売る際は、まずローンの残債と売却価格の相場を調べ、ローンが完済できるかどうかをチェックします。

売却金額でローンが完済できる場合は、売却を問題なく進められますが、売却金額でローンが完済できない場合は、預貯金などの自己資金を使って住宅ローンを完済しなければなりません。
家の売却には仲介手数料をはじめ、さまざまな費用が発生します。売却金額に自己資金をプラスしてローンを完済する際は、それらの費用にも注意してください。

買い替えを行う場合は「住み替えローン」を利用して、新居の住宅ローンに売却した家のローン残債を上乗せしてローンを組む方法もあります。ただし、返済額が大きくなるため審査が厳しくなります。
 

注意点② 古い家を売る場合

古い家は、新しい家に比べると売却が難しくなります。そのうえ、そのまま売る、取り壊して売る、一部だけリフォームして売るなど、さまざまな売り方が想定できることも悩ましいところです。とはいえ、古い家はそのまま売ることが最もシンプルで手間もかかりません。

また、古い家を売る際は「再建築不可物件」に該当していないかどうかを確認します。再建築不可物件とは、今は家が建っていても、取り壊して更地にしてしまうと法律上、家を新たに建てることができない土地のことです。
古い家は現在の法律ではなく、昔の古い法律に則って建てられているケースがあります。その場合、現状建っている家は違法建築にはなりませんが、新しく建てる場合には現在の法律が適用されるため、家を建てることのできる面積が限られたり、家を建てることができなくなることがあります。

古い家を売る際は、再建築不可物件に当たらないかどうかを調べ、再建築不可物件に該当する場合は、今建っている家は取り壊さずに売却する方法を探します。
 

注意点③ 空き家を売る場合

遠方にある実家を相続で受け取ったなど、空き家を売る際は、売却までの家の管理に注意します。家は空き家になると、傷みが早くなります。人の出入りがなくなってドアや窓が閉めっぱなしになり、湿気がこもってしまうためです。庭も手入れせずに放置しておくと、雑草が伸び放題になって野良猫が住みついたり、害虫が発生する原因になってしまいます。ゴミなどが不法投棄されてしまうケースもあります。

空き家をそのまま放置し、家の状態が荒れてしまうと売却は難しくなります。内覧の時も印象が悪くなり、万一、買主が見つかって売却の話が進んだとしても金額は下がってしまうでしょう。
空き家を売る際は、手間とコストはかかりますが、定期的にメンテナンスを行い、家の状態を保つようにします。遠方の実家などをメンテナンスする場合は、専門業者に依頼するとよいでしょう。地元の不動産会社にメンテナンスも含めて、売却を依頼する方法もあります。

【ケース別】家を売る際の注意点

家を売る理由や状況は、各家庭によってさまざまでしょう。離婚により家を売る場合、相続した家を売る場合、住み替えの場合のそれぞれのケースごとに、注意事項をご紹介します。
 

離婚により家を売る場合

結婚してから夫婦でマイホームを購入した場合、その不動産は夫婦2人で築き上げた財産となり、離婚の際は財産分与の対象となります。そして離婚する夫婦は、その家を売り売却金を2人で分けるのが一般的です。
この場合、注意したいのが住宅ローンの残高があるかどうか。住宅ローンがまだ完済していない場合は、家を売却して得たお金で住宅ローンをすべて返済できるか確認しましょう。

売却価格がローン残高を上回れば、売却して得る利益をローンの返済にまわし、さらに残った金額を財産分与として分配します。 売却価格がローン残高を下回る場合は、一般的な不動産売却はできません。貯金などからローンを完済できるのか、確認しましょう。もしローンの完済が難しい場合は、「任意売却」という方法で売ることができます。 

相続した家を売る場合

相続した家を売る場合は、まず最初に「相続登記」を行っているか確認しましょう。相続登記とは、その家の所有者を相続人へ変更すること。所有者が、親などの以前の所有者のままになっていると、家を売ることができません。ですから、その家の所有者を相続人に変更する手続きを行いましょう。

また、相続した日の翌日から3年10か月以内に売却すると、「取得費加算の特例」を利用できます。この特例は、相続したときの相続税のうち一定額を、譲渡資産の取得費として加算できるもので、結果として課税額が低くなり税金を低く抑えることとなります。
 

住み替えの場合

現在住んでいる家を売り、売却したお金を資金にして新しい家を購入したい場合、まずは売ろうとしている家がいくらで売れるのか把握するため、不動産会社に査定してもらいましょう。売却価格からさまざまな諸費用を差し引いた金額を、住み替え用の資金として活用できることとなります。
この金額を明らかにすることで、新しく購入する家の購入予算を明確にして、住み替えの計画を立てやすくなります。

また住み替えでは、家の売却と新居の購入を同時に進めていくことが可能ですが、できれば売却を優先的に進めてから、新居を購入するのがおすすめです。
こうすれば、現在の家を退去してから新居が決まるまでの間、仮住まいで生活する可能性が出てきますが、売却によって新居購入資金が確定するので、無理のない住み替えができるようになります。

もし新居を先に購入して、売却が後になった場合は、想定していた価格で売却できないと資金計画が狂うことになりかねませんし、焦って売却を急ぐことになる可能性があります。

家を高く・早く売るためのコツ

家を売る際には、できるだけ高く・早く売りたいのは当然のことです。家を上手に売るコツを紹介します。
 

コツ① 売り出し価格は高めに

家の売り出し価格は高めに設定します。不動産の売買、特に中古物件の売買では、値引き交渉が行われることがほとんどです。売り出し価格そのままでの購入を希望する買い手はほぼいません。多くの買い手が値引きを要求してきます。

それに対して売り手は、買い手の希望通りの値引きではなくても、一部は値引きに応じることが一般的です。なので、売り出し価格を決める際には、ある程度の値引きを前提に、売却を希望する価格よりも少し高めに設定するようにします。
希望価格をそのまま売り出し価格にしてしまうと、売却価格は結果的に希望価格を下回ってしまうことになります。また高めに設定しておけば、万一、物件への引き合いが少なく、売却が難しそうな時には値下げをして売り出すこともできます。

逆に仮に物件への引き合いが多いからといって、売り出し価格を途中から上げることは困難。最初から高めに設定しておくと、その後の選択肢が広がります。もちろん近隣の相場をチェックし、高すぎる価格にならないように注意します。
 

コツ② 査定は複数の会社に依頼

売り出し価格を高めに設定する、すなわち近隣の相場に比べて、低い売り出し価格にならないようにするために、査定は複数の不動産会社に依頼します。
1社だけへの依頼だと、仮に査定価格が相場より低くなった場合、売り出し価格も低くなってしまいます。売り出し価格を決めるのは売主で、その際に参考になるのが不動産会社が出した査定価格です。最低でも3社に査定を依頼し、査定価格を比較検討できるようにします。

不動産の査定価格は、各社が独自のノウハウとデータ、市場動向などに基づいて算出しており、不動産会社の得意・不得意、重点エリア、タイミングなどによって上下します。ときには不動産会社によって査定価格に大きな違いが出ることもあります。
そのため、複数の会社に査定を依頼し、各社の査定価格をもとに、おおまかな相場を把握することが重要になります。相場をつかむことができたら、希望する売却価格とすり合わせて、売り出し価格を決定します。
 

コツ③ 2月、3月を狙う

不動産を高く・早く売却することに適した時期があります。年度末に向かう2月、3月です。不動産の売買が最も多くなる繁忙期が新年度が始まる前の2月、3月なのです。 お子さんの入学や進学、転勤などは家の購入の大きなきっかけになります。
新年度が始まる前に家を購入し、引っ越しを済ませたいと考える方は大勢おられます。特に引っ越しの期限が決まっている買い手は、値下げ交渉に時間をかけるよりも、早く購入することを優先する傾向があります。

ニーズが最も高まる時期は、最も高く・早く売却できる時期です。2月、3月に余裕をもって販売活動を行うことができるよう、10月〜12月までに売却の準備を進めるようにします。 夏休み前の7月や秋(9月〜10月)も不動産の売買が活発に動く時期です。その一方で、1年のうちで需要が低くなり、売りにくくなるのが真夏の8月や冬(11月、12月)です。

もちろん売主にも都合があり、2月、3月に合わせることは難しいかもしれませんが、高く・早く売りたい場合は、売る時期も意識してください。
 

コツ④ アピールポイントを明確に

需要が高くなる時期(2月、3月)について解説しましたが、その一方で不動産は「この家が欲しい」「ぜひ買いたい」と思う買い手が1人見つかれば、売買が成立します。そのためには、家のアピールポイントを明確にすることが重要になります。

「周囲の環境がよい」「駅が近く、便利」「設備が充実している」「日当たりがよい」など、家を売る際の一般的なアピールポイントはいろいろあります。不動産会社のプロの目を通して、アピールポイントを見つけてもらうことは有効な方法ですが、さらに実際にそこで生活した視点から、住んだ人ではないとわからないメリットなどを伝えるようにしましょう。

また、人と同じように、家も第一印象が重要です。内覧の際には、良い印象を持ってもらえるよう、事前に清掃や整理・整頓を行っておきます。場合によっては、プロのホームクリーニングを依頼してもよいでしょう。

家を売る際は不動産会社選びが重要!

家を売る際に一番重要なのは不動産会社選びです。どの不動産会社を選ぶかによって、不動産売却の成功が決まるといっても過言ではありません。
査定を依頼する際は、自分もある程度不動産に関しての知識を持っておくようにしましょう。

監修者

コラム監修者 大沼
大沼 春香(おおぬま はるか)

宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。

最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。

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