
マンションを売却は不動産会社との契約、売却活動、引き渡しという流れで進みます。
この記事ではマンション売却の流れや売却方法別のメリット・デメリット、時期別の必要書類などについて詳しく解説します。
中古マンション売却の基本的な流れ
中古マンションの売却を考えているなら、まずは基本的な売却の流れを知っておくことが大切です。中古マンションを売却する場合は、次の手順で進めるのが基本です。
①マンションの売却相場を調べる
②査定を依頼する
③媒介契約を結ぶ
④売買契約を交わす
中古マンションを売却するにも、まずは適切な相場を知ることが重要です。中古マンションの立地や面積、設備などから類似する取引事例や地価などを調べ、おおよその相場を把握しましょう。
次に複数の不動産会社に査定を依頼し、売り出し価格の見積もりをもらい、どの不動産会社かを決定します。
不動産会社と媒介契約を結び、買い手が見つかったら売買契約を交わすというのが一連の流れです。
□関連リンク:
「中古マンション売却の流れとは?よくある失敗と対処方法を紹介」
中古マンションを売る方法は?
中古マンションを売却する方法には「仲介」「買取」の2種類があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを知ることで、自分に合った売却ができます。
どのような違いがあるのかみていきましょう。
仲介
仲介は不動産会社が中古マンションの売主と契約し、市場に物件を公開して買い手を探す方法です。買取に比べると相場価格に近い金額で売れやすく、売り手にとって金銭的利益が大きい方法となっています。
メリットは次の点です。
■仲介のメリット
・高い価格で取引が成功しやすい
・購入希望者の意見も取り入れた工夫や交渉ができる
一方、デメリットは次の点です。
■仲介のデメリット
・売却までに時間がかかるケースが多い
・内覧の手間もかかる
・不動産会社への仲介手数料が発生する
・売買後の契約不適合責任を問われる可能性がある
・近隣住民に売りに出していることがバレやすい
メリットとデメリットのバランスが自分に合っているか検討したうえで、仲介による売却を選びましょう。
買取
買取は、不動産会社が中古マンションを直接購入する方法です。仲介に比べて売却完了までが短期間で済むため、すぐに現金化したい場合におすすめできます。買取のメリットは次の点です。
■買取のメリット
・短期間で売却し、現金化できる
・買い手を探す必要がなく、内覧対応が不要
・契約不適合責任を問われない
・リフォームやリノベーションが不要
・築古のマンションでも売却できる
・仲介手数料がかからない
・売主の都合で売却できる
買取のデメリットは次の点です。
■買取のデメリット
・売却価格が相場の6~7割程度になる
・マンションの状態によっては買取が断られることもある
買取は売却価格が安い分、素早く売却でき、資金計画にも組み込みやすい売却方法です。
マンション売却時に必要な書類は?
マンション売却時に必要な書類を時期別に媒介契約、売買契約、引き渡し、確定申告の4つに分けて紹介します。
時期 | 必要書類 |
媒介契約 | ・本人確認書類 ・登記済証または登記識別情報 ・固定資産税・都市計画税納税通知書・固定資産税評価証明書(必要時) ・住宅ローンの返済予定表または残高証明書 ・インスペクション報告書(必要時) ・瑕疵保険の証明書(必要時) ・耐震診断報告書(必要時) ・アスベスト使用調査報告書(必要時) ・マンションのパンフレット(必要時) |
売買契約 | ・本人確認書類 ・実印 ・付帯設備表 ・売買契約書 ・物件状況確認書 ・印鑑証明書(必要時) ・建築設計図書・工事記録書(必要時) ・登記済証(必要時) |
引き渡し | ・登記済証または登記識別情報 ・実印 ・印鑑証明書(発行から3か月以内のもの) ・固定資産税評価証明書 ・住民票 ・管理費・修繕積立金の確認書 ・抵当権抹消登記関連書類 ・固定資産税納税通知書の写し(必要時) ・管理規約・理事会の会計報告書等(必要時) ・設備取扱説明書および保証書(必要時) |
確定申告 | ・売却したマンションの謄本 ・住民票の除票 ・マンション購入時の売買契約書 ・売却時の売買契約書 ・売却に関連した領収書 ・譲渡所得の内訳書 ・その他特例利用に必要な書類 |
マンション売却に関する注意点と高く売るためのコツ
マンション売却で失敗しやすいポイントは、実は多くの方に共通していることがあります。
売却における注意点と高く売るためのコツは、次の通りです。
・相見積もりを行う
・売却活動の時間を十分に確保する
・相場を意識して売り出し価格を設定する
・維持管理は適切に行う
・住宅ローンの完済と抵当権抹消を行う
・売り出し時期は見極める
上記のポイントは、マンションを高く売るためには重要なコツと注意点です。
特に多くの方が失敗しがちなのが、相見積もりを行わないことと、売り出し価格の設定です。相見積もりを行わないと不動産会社同士で査定額の比較ができず、損をしてしまうことがあります。
また、高く売るために相場より高い売り出し価格を設定すると、なかなか買い手がつかない可能性が高いです。注意点とコツを押さえることで、効率的かつ高い価格でマンションを売却しましょう。
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「マンション売却でよくある失敗とは?後悔しないための対策をご紹介!」
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「マンションが売れるまでの期間はどれくらい?早く・高く売るためのコツもご紹介!」
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「中古マンションが売れない理由・原因とは?対策やコツを解説!」
まとめ
マンションを売却する場合、売却方法や売り出し価格によっては売却活動が数か月かかることもあります。利便性や価格、立地などの条件次第では、さらに多くの時間がかかる可能性がある点も理解しておきましょう。
そのためマンションを短期間で高く売却するには、信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。不動産会社と相場や売り出し価格、アピールポイントを相談することで、マンションの魅力を最大限にアピールすることができるでしょう。
マンション売却を成功させるためにも、良きパートナーとなる不動産会社を見つけ、一緒に売却活動を進めてください。
監修者

大沼 春香(おおぬま はるか)
宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。
最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。