ポラスの不動産売却 ポラスの不動産売却

ポラスの仲介

地積測量図とは?確定測量図との違い・取得方法・費用を解説!

地積測量図は、土地の情報が記載された大切な書類です。とはいえ日ごろ使う機会の多い書類ではなく、これまで一度も目にしたことがないという方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、地積測量図について解説していきます。

目次

地積測量図って?土地売却時に欠かせない測量資料は3つ!

土地の売却にあたって売主は面積や境界線などについて正確に把握しておく必要があります。その際に便利となるのが、地積測量図をはじめとする各種の測量資料です。
土地の売却に欠かせない測量資料には次の3種類があります。
 

1.地積測量図とは?

地積測量図とは、1筆の土地ごとに作成される図面でその土地の登記簿とともに法務局にて保管されています。

ただ、登記簿の整備が進んでいない時代に登記された土地については地積測量図が備え付けられていないこともあります。
地積測量図に記載される内容は土地の面積、隣地との位置関係や境界線などです。地積測量図が存在することで土地の面積や隣地との境界線を正確に把握することができ、売却価格の算定に役立ちます。
 

2.確定測量図とは?

確定測量図とは、土地の所有者と隣地の所有者の両者立会いのもと土地の境界線を確定させて作成する書類です。確定測量図も地積測量図のように土地の境界が明確に記載されます。

しかし、地積測量図は法務局で保管入手が可能な公的書類であるのに対し、確定測量図は土地の所有者が作成する私文書です。確定測量図は土地の売買に使用することもできる点では地積測量図と同様ですが、確定測量図は法務局に保管されておらず土地の所有者が保管する書類です。万が一確定測量図を紛失してしまった場合は新たに作成しなおす必要があります。
 

3.現況測量図とは?

現況測量図とは、大まかに作成した確定測量図のようなものです。塀などを境界として大まかに作成されます。確定測量図のような隣地所有者の立ち合いも不要となります。
 

4.地積測量図の提出は義務?

土地売買の際、測量を行うことは法律上の義務ではありません。しかし安全な取引のために、買主から地積測量図の提出を求められることがあります。
 

5.地積測量図は誰でも取得できる?

地積測量図は、法務局へ行って申請すれば誰でも取得できます。最寄りの法務局に出向いて手続きしましょう。

その一方で確定測量図は、土地の所有者が土地家屋調査士に依頼して作成するものです。そのため、土地の所有者しか所持していません。

地積測量図が必要になる場面

地積測量図が必要になる場面について、3つのケースをご紹介します。
 

ケース① 土地を売買する場合

まず土地を売買する際は、基本的に地積測量図が必要です。
地積測量図が必要になる理由として、売却予定の土地の境界を明瞭にすることで、土地のどこまでが自己所有になっているか把握するためです。

土地の境界が不明瞭なままでは、購入後に隣接地との境界線でトラブルになる可能性があります。
例えば土地を複数に区分して売却したケースでは、地積測量図がないとどこまでが自己所有の土地なのか面積がはっきりしません。
そのままにしておくと、購入後に隣接地の所有者から一方的に境界線を主張され、最悪の場合は訴訟に発展することもあるでしょう。

売買契約では隣接する土地の所有者とトラブルが起きやすく、境界を明確に記載することが重要です。
土地の自己所有分を明確にするためにも、売買契約では地積測量図を用意する必要があります。
 

ケース② 土地を分けたり合わせたりする場合

土地を分筆し、登記簿上複数の土地に分けたり、複数の土地を1つに合わせたりする場合も地積測量図が必要です。分筆登記では分ける土地の数に応じて、それぞれの土地の境界を確定しておく必要があります。
例えば1つの土地を複数に分けて、その上に住宅などを建築する場合、境界が曖昧では隣接地の範囲に物件を建ててしまうおそれがあります。

また複数の土地を1つに合わせる場合も、隣接地との境界を明瞭にしないと、後にトラブルになる可能性が高いです。そのため相続や土地の一部の購入、地番の変更、所有者の名義変更の際は、地積測量図もセットで提出します。
近隣トラブルを回避するためにも、測量を行ったうえで、地積測量図を準備しておくことをおすすめします。
 

ケース③ 道路や水路を払い下げする場合

最後に道路や水路を払い下げする場合も、地積測量図が必要です。
例えば公共の土地がある場合、現在はその土地を利用しておらず、道路や水路も機能していないのなら、地積測量図も一緒に市町村に提出します。

ただし、登記を目的とした図面等の作成は土地家屋調査士の独占業務にあたります。
そのため個人で勝手に手続きができない可能性もあるため、地積測量図を取得する際も司法書士や土地家屋調査士に相談し、申請手続きについて確認しましょう。

□関連リンク:
「土地売却を検討した際に知るべき境界線のこと」
https://www.baikyaku.polusnet.com/column/detail.php?n=47

測量は費用がかかる

実際に測量をおこなう場合、費用が必要です。その相場は、約35~80万円といわれています。しかし、どうして測量費にこれだけのブレが生じるのでしょうか?特に気を付けるべきポイントも合わせ、わかりやすく解説していきます。
 

測量費がブレる場合

測量費の相場は、官民査定が不要な現況測量が約35~45万円、官民査定が必要な地積測量や確定測量が約60~80万円といわれています。このように測量費がブレるケースとして、測量方法や土地の広さなどが大きく関わってくるようです。

また、同じような測量方法や土地の広さであっても、その所有者が多い場合や境界の確認が困難な場合、さらに、隣接地の所有者が不明な場合、土地の形状が複雑な場合でも、その費用に影響がでてきます。さらに、以前おこなった測量において、官民の合意が得られなかった場合や不動産会社の資料不足なども測量費がブレてしまうケースのひとつです。
 

気を付けるべき要素

測量費がブレてしまう場合の中でも、特に気をつけるべき要素があります。以下のケースが生じるようなときは、測量費を抑えるためにも、早めの確認や調整、対策などを講じるように心がけてください。

・土地の所有者が多い
相続が絡んだ土地の境界確認は、土地の所有者が全員でおこなわなければなりません。ここでいう所有者とは、土地の相続人を指します。相続人が複数いるときは、全員の承諾が必要になるからです。
関係者の消息が不明な場合などは、裁判所を活用することもあります。このような場合、どうしても測量に時間と手間がかかってしまうため、費用が高くなってしまう要素となるでしょう。

・境界杭の確認ができない
道路工事や経年劣化による影響から境界杭が破損していることがあります。特に古い土地になれば、境界杭の破損や紛失なども珍しくありません。このように境界杭が確認できないケースも、測量費が高くなりがちな要素のひとつです。新しい境界杭を作る場合、その費用や時間がかかるため、境界確認が難しくなり、さらなる費用がかかってしまいます。

・土地の形状が複雑
土地の形状も測量費を左右する大きな要素になります。ある程度整った土地であれば、測量もスムーズなのですが、土地が複雑な形をしている場合、狭い土地でも測量費が高くなりがちです。たとえば、土地の途中に大きな段差がある、土地の手入れがされていない、土地に木々が生い茂っているなどが挙げられます。
また、設置が必要な境界標の数が多い場合も、測量に時間や手間がかかり、測量費が上がってしまうでしょう。

・隣地の問題
隣地の問題も特に気をつけたい要素のひとつです。隣地の所有者との関係性が築けておらず、過去に土地の境界でトラブルが起きている場合、境界確認の立ち合いを拒否されるケースもあります。また、隣地の権利に関わる人が多い場合も、立ち合いの調整が困難です。
さらに、隣地が裁判所などの介在する係争中の土地である場合、弁護士や専門家に依頼する必要に迫られるため、費用がかかってしまいます。

地積測量図の見方

地積測量図は一枚の紙に多くの情報が書かれています。それらは大別すると合計10の項目に分けられます。

わかりやすくするために、それらを項目ごとに下記の表にまとめました。
地積測量図は法務局のホームページにサンプルが配布されています。お手元に地積測量図をご用意して確認していただくとよいでしょう。

地積測量図記載項目
 

地積測量図を確認するときのポイント

地積測量図を確認するときのポイントとしては、作成された年代に注意することです。特に50年以上前の測量制度が低い時代に作成されたものは実測したデータと誤差が発生する可能性が高いです。また、座標値の記載義務の有無などルールも時代によって変わってきています。

作成日をチェックし、どのようなルールに則って作成されたのか確認するようにしてください。
また、地積測量図にはたくさんの情報が記載されているとはいえある程度まとまっていて見やすくなっています。慌てず欲しい情報がどこに記載されているか、項目ごとに落ち着いて確認していくことが大切です。

地積測量図のメリットって?

地積測量図に記載されている内容や見方が理解できたところで、地積測量図によってもたらされるメリットについて解説していきます。
 

地積測量図のメリット

地積測量図にはさまざまなメリットがありますが、その中でも特に大きなものとして土地の価格の根拠が明確になるという点です。

売主の提示した価格がどういった根拠に基づき算出されたのか明確になれば、買主も納得して土地を購入することができます。また、価格の算出根拠が明確になることで価格交渉が長引くことを防ぎ売買が円滑に進みます。
また、地積測量図があれば、隣地との境界がはっきりし、かつ、実測面積に即した売買が可能であり、後のトラブル防止や買主の購入意欲を後押しすることにもつながります。

さらに、土地の境界や面積がはっきりするため相続においても地積測量図の存在が役立つことがあります。特に1筆の土地を複数の相続人で分筆して相続する場合には地積測量図が大いに役立ちます。

地積測量図の取得はどこに行けばいいの?作成したい時はどうすればいい?

地積測量図は住民票などのように、市区町村役場に行っても取得することができません。地積測量図は法務局にて取得することになります。
 

地積測量図の取得は法務局で行えます

先に述べた通り、地積測量図は法務局にて取得することができます。市区町村役場や税務署などでは取得することができません。法務局であればどこでもよく、土地の所在地を管轄する法務局である必要はないため、自身にとって行きやすい法務局で取得することが可能です。

法務局に行くと、窓口に申請書が備え付けられています。そちらに必要事項を記載し、手数料として450円分の収入印紙とともに申請することで即日取得することができます。窓口に証明書発行請求機が設置されている場合はそちらを利用して申請書を作成することができます。

なお、現在では法務局の窓口以外にも郵送やインターネットを利用して、地積測量図の請求から受け取りまでを自宅ですることもできます。特にインターネットで請求して窓口で受け取る方法は手数料が430円とお得になり、かつ、窓口での待ち時間も最小限に抑えることができます。
 

地積測量図は作成できるの?

地積測量図が存在しない土地は土地家屋調査士に依頼して地積測量図を作成することもできます。地積測量図が存在しないことが判明しても慌てず作成する準備に取り掛かりましょう。
なお、地積測量図は土地家屋調査士に依頼することで手間なく作成することができます。

地積測量図は土地の売買に欠かせない資料です

地積測量図は土地の面積などが正確に記載してあり、土地の現況や価格について買主が納得しやすくなり、売買が円滑に進みます。 地積測量図は全国の法務局にて取得することができます。
土地の売買を行うのであれば地積測量図についても充分理解しておき、有効に活用するようにしましょう。
 

任意売却をお考えの方はポラスへ

監修者

コラム監修者 大沼
大沼 春香(おおぬま はるか)

宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。

最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。

無料まずは気軽に無料査定

WEB査定依頼

お電話でも査定受付中!

【不動産売却専用ダイヤル】0120-89-9121

受付時間9:00~18:00 定休日:毎週水曜日

売却をご検討の方へ